2025年5月27日の投稿[3件]
ていうかwaveboxて無料プランだと返信400字しか使えないんすね…めちゃくちゃ削ったわ
2025.05.27 (Tue) 23:45 編集
wavebox5月26日のコメントに返信しました
ありがとうございまーす!返信不要の方も拝読してます。嬉しいです~!
コメントいただけると露骨にやる気がもりもりします。書きたい!書こう!ウヒョー₍₍ ◝( ゚∀ ゚ )◟ ⁾⁾
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#SF2 なんとなく、完成させる気のないものだって、めちゃくちゃ半端な書きかけのものだって気にせずばんばん公開していいんじゃないかな、という気分になったので置いときます
以下、作りたいなと言い続けてるパトとレイの短編集の最後のほうに載っけたい文章の覚え書き二本
一見、パトリックはいつもの真顔だった。
「もう、遠出はできないな」
淡々とそう告げた。
眠って、働いて、飯を食って、また眠る。変わらない生活を送っていても、年を重ねるごとに肉体は衰えていく。生きていく限り、必ずついて回る。冒険者ならばなおさらだった。
口振りから察するに、まだこの生活を続ける気はあるらしい。ただ、その時が長くないことは想像に易い。
ある可能性が頭の片隅を過ったとき、レイモンは咄嗟に口を開いた。
「じゃあ俺、ノースゲート行こうかな」
パトリックは顔をあげて、少し驚いたような表情を見せた。それから、半眼になって、なにかを言おうと口を開いて、それを飲み込んで、軽い嘆息と共に肩を落とした。頬杖をついてレイモンを見つめた時には、パトリックはいつもの真顔だった。
「まあ、今おもしろいことがあるとしたら、北だろうな」
「あんまり刺激的すぎるのもなんだけどさ」
「港付近は整備されているらしいぞ。その近くなら行けるんじゃないか」
「整備っつってもこっちとじゃ比べ物にならないんだろ」
この街から出ている船は南行きだ。北に向かうなら、いくつか村を経由して港に出なければいけない。酒場の壁に貼りついている地図を眺めて、陸路と航路の両方を確認する。
今までは、誘った。誘わない理由がなかった。
明日の予定は。
来週は暇だろ。
来月なら行けるか。
来年まで待たないと。
「次の船はいつかな」
だけど、もう言えない。冗談でも言える気がしなかった。
レイモンには想像がつかなかった。
最後の探索行を告げられた瞬間も、引退をねぎらう自分の言葉も、帰路を辿る後ろ姿も。想像はつかないけれども、それがやがて来たる現実であると確信があった。
得体の知れない確実な未来から逃げた。
「んじゃな」
「じゃあ」
パトリックはまたなとは返さなかった。きっと、似たような気持ちなんだろう。
きっと、これが最後になる。
*
最も得難いのは人間関係。だから、俺は、こいつを手放さないよう必死になる。
自分が持っている技術が優れているかどうか、なんて数字で計れないものは、あとからついてくるもので判断するしかない。ただ、それが、ヴィジランツの場合は宝であり、誰かの命だった。
時間ができると、いろいろなことを考え出してしまう。今更言葉の意味を理解する。好奇心は衰えなくても体がついていかない。開拓村は刺激的とは言い難いがのどかなだけでもない。退屈も許容範囲だった。パトリックが自分をどう思っていたかなんて、本当のところはわからない。パトリックは喜怒哀楽が薄かった。大声で笑うことも怒鳴ることもあったが、それがレイモン自身に向けられたことはほとんどない。振り返ってみると、パトリックはほとんど一緒に行動したし、名を挙げたのだってコンビとしてだった。だから結果だけ見たのなら、互いを理解し合っている、仲の良いやつらだと、そう見なされていた。
しょうがないやつだと、呆れて笑った。引退を考えていると聞かされた時もそうだった。北大陸に行くと言ったレイモンに対してパトリックはそれしか言わなかった。ただあの時は脈絡がなかった、ように感じる。なんせ二十年近く前のことだから、記憶があやふやだ。
わからない。最後までわからなかった。パトリックのことも、自分自身のことも。
雲が流れていくのを見ていた。
桟橋に人影はない。就航の時刻はとっくに過ぎているからだ。それに、ここに住んでいる人間はわざわざ空なんて見ない。レイモンだってそうだった。その日だけが違った。
風で、雲が流れていく。星が見え隠れするのを眺めていた。
この海の向こうは東大陸だ。根城にしていたヴェスティアの町がある。
雲は丘を越え、森を越え、山を越えて、北に去る。その先はきっと誰もいない。正真正銘未踏の地だ。かつて、漠然と憧れた世界があるのだろう。
レイモンが雲の先に向かうことはもうない。
畳む
以下、作りたいなと言い続けてるパトとレイの短編集の最後のほうに載っけたい文章の覚え書き二本
一見、パトリックはいつもの真顔だった。
「もう、遠出はできないな」
淡々とそう告げた。
眠って、働いて、飯を食って、また眠る。変わらない生活を送っていても、年を重ねるごとに肉体は衰えていく。生きていく限り、必ずついて回る。冒険者ならばなおさらだった。
口振りから察するに、まだこの生活を続ける気はあるらしい。ただ、その時が長くないことは想像に易い。
ある可能性が頭の片隅を過ったとき、レイモンは咄嗟に口を開いた。
「じゃあ俺、ノースゲート行こうかな」
パトリックは顔をあげて、少し驚いたような表情を見せた。それから、半眼になって、なにかを言おうと口を開いて、それを飲み込んで、軽い嘆息と共に肩を落とした。頬杖をついてレイモンを見つめた時には、パトリックはいつもの真顔だった。
「まあ、今おもしろいことがあるとしたら、北だろうな」
「あんまり刺激的すぎるのもなんだけどさ」
「港付近は整備されているらしいぞ。その近くなら行けるんじゃないか」
「整備っつってもこっちとじゃ比べ物にならないんだろ」
この街から出ている船は南行きだ。北に向かうなら、いくつか村を経由して港に出なければいけない。酒場の壁に貼りついている地図を眺めて、陸路と航路の両方を確認する。
今までは、誘った。誘わない理由がなかった。
明日の予定は。
来週は暇だろ。
来月なら行けるか。
来年まで待たないと。
「次の船はいつかな」
だけど、もう言えない。冗談でも言える気がしなかった。
レイモンには想像がつかなかった。
最後の探索行を告げられた瞬間も、引退をねぎらう自分の言葉も、帰路を辿る後ろ姿も。想像はつかないけれども、それがやがて来たる現実であると確信があった。
得体の知れない確実な未来から逃げた。
「んじゃな」
「じゃあ」
パトリックはまたなとは返さなかった。きっと、似たような気持ちなんだろう。
きっと、これが最後になる。
*
最も得難いのは人間関係。だから、俺は、こいつを手放さないよう必死になる。
自分が持っている技術が優れているかどうか、なんて数字で計れないものは、あとからついてくるもので判断するしかない。ただ、それが、ヴィジランツの場合は宝であり、誰かの命だった。
時間ができると、いろいろなことを考え出してしまう。今更言葉の意味を理解する。好奇心は衰えなくても体がついていかない。開拓村は刺激的とは言い難いがのどかなだけでもない。退屈も許容範囲だった。パトリックが自分をどう思っていたかなんて、本当のところはわからない。パトリックは喜怒哀楽が薄かった。大声で笑うことも怒鳴ることもあったが、それがレイモン自身に向けられたことはほとんどない。振り返ってみると、パトリックはほとんど一緒に行動したし、名を挙げたのだってコンビとしてだった。だから結果だけ見たのなら、互いを理解し合っている、仲の良いやつらだと、そう見なされていた。
しょうがないやつだと、呆れて笑った。引退を考えていると聞かされた時もそうだった。北大陸に行くと言ったレイモンに対してパトリックはそれしか言わなかった。ただあの時は脈絡がなかった、ように感じる。なんせ二十年近く前のことだから、記憶があやふやだ。
わからない。最後までわからなかった。パトリックのことも、自分自身のことも。
雲が流れていくのを見ていた。
桟橋に人影はない。就航の時刻はとっくに過ぎているからだ。それに、ここに住んでいる人間はわざわざ空なんて見ない。レイモンだってそうだった。その日だけが違った。
風で、雲が流れていく。星が見え隠れするのを眺めていた。
この海の向こうは東大陸だ。根城にしていたヴェスティアの町がある。
雲は丘を越え、森を越え、山を越えて、北に去る。その先はきっと誰もいない。正真正銘未踏の地だ。かつて、漠然と憧れた世界があるのだろう。
レイモンが雲の先に向かうことはもうない。
畳む
